Gresan SVG ライブラリの活用方法についてご提案差し上げます。
 SVG ベースのドキュメントビューア
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左の画像は Gresan SVG Viewer で、「アフロ犬のはがきフレンド」(注1) のマニュアルを表示したものです。画像をクリックすると実際の大きさの画像が表示されます。
もちろんマニュアルは SVG で記述されています。
(注1) 弊社開発によるはがき編集ソフトです。 |
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 SVG 版マニュアルの作成方法
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さて、上で表示しているマニュアルを SVG 化する手順について追ってみましょう。
- 「アフロ犬のはがきフレンド」は商用の製品でしたので、販売元である株式会社ホロン様では印刷されたマニュアルを作成し、製品に同梱していました。今回はそのときの元データを使用しています。
- 元データは Adobe 社のページレイアウトソフト PageMaker で作成された物でした。弊社では後継ソフトの InDesign 2.0 を所有していましたので、その元データを読み込むことができました。
- InDesign 2.0 には SVG ファイルの書き出し機能が付いているため、それを利用して見開きページを SVG 出力します。最も単純な手順としてはここで作業完了です。ですが、DTP 用のデータそのままでは問題がある場合があります。
- ページレイアウトソフト上で修正できるものは、容易に対応可能なことは言うまでもありません。それが難しい場合でも、 Adobe 社の Illustrator 10(または 9)でさらに編集を行うことが可能です。Illustrator 10(9)にもまた SVG ファイルの書き出し機能が付いています。
- そして最後の手段としては、SVG ファイルをテキストエディタで直接編集するという技もあります。SVG は W3C (World Wide Web Consortium) において仕様が策定された XML ベースのグラフィック記述言語ですので、テキストファイルです。もちろん SVG の仕様を知らずして直接編集は難しいでしょう。SVG の仕様書(v1.1)は W3C から入手できます。
- 今回の実際の作業ではフォントの変更や、白黒からカラー画像への差し替え、クリップ領域の修正などを施していますが、基本的にテキストの直接編集は行っていません。
このように比較的簡単な手順で SVG 版マニュアルは作成できますし、調整が必要な場合でも柔軟な対応が可能だということが、ご理解いただけると思います。 |
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 Gresan ドキュメントビューアの利点
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既に各種のドキュメントビューアが存在しますが、Gresan SVG ライブラリを利用して新たにドキュメントビューアを開発することのメリットについて考えてみましょう。
- SVG の利点がそのまま享受できます。つまりページを拡大表示しても品質が変わりません。(ラスター画像(注2) 部分は拡大の影響を受けてしまいますが。)またファイル容量の点でも、ラスター画像を使用した場合と比べてかなり有利になります。圧縮 SVG 形式(.svgz)とすることで、さらにファイル容量をコンパクトにすることもできます。
- DTP 用のデータを流用することで、品質の高いページイメージを容易に SVG 化できます。例えば、マニュアル、カタログ、パンフレット等の印刷物を既に作成されている場合には、既に元となるデータを所有しているということです。変換にあたっては Adobe 社のツールが有用です。
- カスタムアプリケーションを作成し、そこに Gresan SVG ライブラリを内蔵するため、アプリケーションの仕様を柔軟に設計できます。弊社 ESCArgot サービスの一環として他のソリューション(例えば Perl インタプリタの内蔵)と組み合わせることも可能です。
- Gresan SVG ライブラリは Mac OS X (9) 版と Windows 版の両方がありますので、クロスプラットフォームなアプリケーションが開発できます。
- さらに進んだ応用としては、Gresan SVG ライブラリ自体をニーズに合わせてカスタマイズすることも可能です。これは弊社にて請け負うこととなりますので、ご相談ください。
他にもアイディア次第で Gresan の特徴を様々に生かせるでしょう。
(注2) ラスター画像は画像データをピクセルで表現した形式(JPEG等)です。これに対して
SVG はベクター形式といい、図形やテキストをよりコンパクトに表現できます。SVG
にはラスター画像を埋め込むことができます。 |
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